Condorを始めよう

ここではCondorを始まるための情報を整理してあります。何はともあれフライトシミュレーターにはジョイスティックが必要です。気に入ったジョイスティックを見つけてからCondorを購入することをお奨めします。なお、以下の目次の各項目のリンクでは印刷用のファイルがダウンロードできるのでよろしかったらどうぞ。(2024.08.05)

目次

  • はじめに(pdf)n
  • Condor用のPCの準備(pdf)
  • Condor用のコントローラー(pdf)
  • Condorの購入・インストール(pdf)
  • インストール後の各種設定(pdf)
    • 画質設定(pdf)
    • 視点移動(pdf)
    • コントローラー設定上の注意(pdf)
    • デフォルトキーアサイン表(xsl)

Condorを始めるのにどのくらいの性能が必要ですか?

まずはCondorのHPで公開されている必要スペックを記します。

  • Windows 7, 8, 10 or 11
  • Intel i3, i5, i7 CPU または同等品
  • HDDあるいはSSDに5 GB の空きスペースがあること
  • 1GB以上のメモリーがあるグラフィックカードがついていること。ベンチマークサイト(http://www.videocardbenchmark.net/)のスコアで最低限1000必要、4000でまずまず、8000あれば完璧
  • (CPU統合型のグラフィックやスコアが1000以下のカードでも使えるがグラフィック設定をかなり下げる必要がある。)
  • ソフトウェアのアクティベーションにインターネット接続が必要

これは2018年にCondorのVer2が発売された時に出された条件ですが、その後シーナリーが高画質化してきたことや3Dオブジェクトが多く含まれるようになってきた事から要求されるグラフィック能力は上昇してきています。

さて、一般にフライトシミュレーターは強力なPCを必要としますが、Condorは他のフライトシミュレーターと比べてPCパワーの要求度はかなり低いといえます。そのため私の経験では10年くらい前のPCでもグラフィックカードさえ十分なものが入っていればCondorを楽しむことができます。ただ、4K画面での表示をしようとすると、スコアが8000程度のグラフィックカードでも終始ファンが回りっぱなしになってかなりうるさくなります。その場合は、見た目4k表示(2160p)とフルHD表示(1080p)はそれほど変わりはないので大画面テレビを使う場合でもフルHD表示に画質を落としても良いと思います。

なお、Condorのインストールには5.5GBの空きスペースが必要とありますが、Condorを本格的に楽しむようになると次々とシーナリーをインストールするようになってあっという間にHDD/SSDが一杯になってきます。インストール時に60GB程の空きスペースがあれば当面のところは大丈夫ですが、将来的にはストレージを拡張することも検討して下さい。

ノートパソコン

ノートパソコンの場合、ビジネス用途のものだとグラフィックカードが入っていなくてCPU統合型のグラフィックが使われている場合が多く、Condorをフルに楽しむには力不足の場合が多いと思います。その場合は、解像度を落としたり、少し滑らかさを欠いた動きで我慢する必要があると思います。残念ながらノートパソコンの場合は後からグラフィック性能を追加する事は難しいので、滑らかな描画でフライトができない場合はCondor用に新しいPCを購入する事を検討下さい。

一方、ノートパソコンでもいわゆるゲーミングノートと呼ばれているものや、高性能ノートパソコンの場合で、nvidiaとかAMDとか記載のあるグラフィックカードが内蔵されているものであればCondorを十分に楽しむ事ができると思います。

デスクトップパソコン

こちらもビジネス用途のものですとノートパソコンと同じくCPU統合型のグラフィックを使っているものがほとんどですが、パソコンによっては別売りのグラフィックカードを後から取り付ける事ができるものがあります。希望される場合はお近くのパソコンショップやPCに詳しい方に相談してみて下さい。

nVidia社の現行品だとGeFore GTX 1650以上のグラフィックカードであればCondor用途として十分ですが、将来的にVRも使いたいという事であれば中古品でも良いのでRTX 2070以上のものを購入するとよいでしょう。

また、AMD社製であれば同じく現行品ではRadeon RX 6500XT以上のグラフィックカードが欲しいところです。

なお、グラフィックカードは長さや高さに幾つか種類があることや、補助電源を必要とする場合がほとんどなのでお使いのPCに取り付ける事が可能かどうか事前に調べておく必要があります。よく判らない場合はパソコンショップに相談してみて下さい。また、上記で名前を挙げたグラフィックカードはいずれも現行品として販売されているものですが、1〜2世代前の製品でも中上級クラスのカードであれば問題なく使えます。先に紹介したベンチマークサイトの情報を参考にしながら適当なものを探して下さい。

もし、新しくCondor用にデスクトップコンピューターを購入しようという場合はゲーミングパソコンと呼ばれているものから選ぶと良いでしょう。最近の機種であれば最も安いタイプのゲーミングパソコンでも上記のグラフィックカードが装着されていると思います。グラフィックカードをチェックしながら手ごろなものを探してみて下さい。

また、信頼できる中古パソコンショップが近くにある場合はWindows11に対応しているものであれば5,6年落ちのゲーミングパソコンでも十分です。そちらも選択肢に入れて検討すると良いでしょう。

ミニパソコン

最近ではミニパソコンと呼ばれるジャンルのパソコンができてきたのですが、さらにゲーミングミニパソコンと呼ばれる物もあります。実はAMD社のCPUでグラフィック統合型のもので最近では高性能なものがでてくるようになり、Condorが十分に動くものもあるようです。

CPUを調べてAMD Ryzen 5/7 ***** with Radeon Graphicsと後段にwith Radeon Graphicsと書かれている場合は先のベンチマークサイトで調べてみる価値がありそうです。また、Radeon 780Mと記載のあるRyzen搭載のミニパソコンを見つけたのですが、ベンチマークスコアを調べたところ7000ありました。このPCを買ってかたがCondorを問題なく使えたということでしたのでVRを考えていないのであれば選択肢の一つとして使えそうです。しかし、AMDの統合型CPUをつかってゲーミングパソコンを謳っているものでもグラフィック性能欄にRadeon RX Vega8と書かれているものはグラフィック性能がかなり低いのでCondorには使えません。ノートパソコンと同じくこのタイプのPCも拡張性が悪いのでCondor目的で購入する場合は慎重に検討下さい。

Macでも使えますか?

Mシリーズの MacであればParallelsやVMWareといった仮想化ソフトウェアをつかってWindowsをインストールすれば使えます。ただ、やはりエミュレート環境なのでマシンパワーがかなり要求されるので、最近のM3 proでやっと使える状態かなといったところです。

少し前のIntelのCPUを内蔵した MacであればBootcampを使ってWindowsをインストールすることでCondorを使えるようになります。ただしその場合でもグラフィック統合型CPUの場合は解像度・フレームレートともにかなり低いものとなるので、Macbook pro 15インチ以上のグラフィックカードが内蔵されている機種に限られます。

VRを使うには?

VRを使うにはさらに強力なグラフィックカードが必要になります。必要とされる性能についてはVR各社のHPで必要スペックを確認下さい。なお、CondorでVRを使うのであればMeta社のQuest2あるいはQuest3を使う事をお奨めします。他にもHTC VIVEやValve Indexといった種類のものもあるのですが接続が少し複雑になるので初めてVRを購入するということであればMeta社製品の方が接続が簡単なのでお奨めです。

なお、これまでの私の経験では、Meta社のQuest2ならnVIDIA GTX1070があれば何とか動かせるかなというところです。

PCの性能を判断するのは難しすぎる

上記いろいろと説明してきましたが、コンピューターの性能を判断するのはなかなか難しいものです。Condorを使ってみたいのだけど自分のパソコンで使えるのかどうか分からなくて困っているという場合は気軽にJapan Virtual Soaring Clubのフォーラムで質問を書き込んで皆さんに聞いてみるか、以下のアドレス宛にメールでお問い合わせ下さい。お使いの機種名を教えていただければ何かしらのアドバイスはできると思います。よろしかったらどうぞ。

(連絡先)info@virtualsoaring.club ←@は大文字にしてあるのでコピペする場合は小文字の@に書き直してから送信して下さい。

何が必要?

Condorを始めフライトシミュレーターで操縦するにはフライトスティック/スロットルコントローラー/ラダーペダルと呼ばれる3点セットを使う事が理想的な配置になります。しかし、これらを全てそろえると5万円以上の金額になるのでまずはフライトスティックと呼ばれるジョイスティックコントローラーを用意してCondorのフライトを始め、その後自分のフライトのスタイルなどが落ち着いてきてから順番に買いそろえて行く事をお奨めします。海外のフライトシム愛好家は熱狂的な方も多くフライトシム用の中・上級コントローラーは金属製でしっかりした作りのものになっています。そのためほぼ一生もののコントローラーといえるくらいの物も多いのでじっくりと各製品の違いを見定めて購入するとよいと思います。

また、末尾に通常のスプリング式のジョイスティックとは異なるフォースフィードバック式のジョイスティックについても解説しています。現在入手できる安価なものは製造から20年以上経った中古品しかありませんが、それでもよりグライダーらしい操縦感覚を得られるとして多くのCondorパイロットもフォースフィードバック式のジョイスティックを使っているので興味のある方は検討してみて下さい。

それでは、まずはフライトシム用のコントローラーの機能について少し説明してから各コントローラーについて購入のポイントやお奨めのものを紹介して行きます。

コントローラーの基本機能

(ア) フライトシム用のコントローラーには前述のようにフライトスティック/スロットルコントローラー/ラダーペダルがあり、それぞれにレバーやボタンが付いています。いずれも物理的には異なる形をしていますが、パソコンへの入力としては以下の4種類となり、各コントローラーはそれらを組み合わせて使うように作られています。

(イ) アナログ軸:動かした距離に応じて入力信号が増減するもの。スプリングが付いていて中心を挟んで対称性を持ったもの(-100〜+100)と、スライドや回転で0〜100の動きをするものと二つのタイプがあります。一本の棒で前後/左右の両方の信号を出すものをジョイスティックといいます。

(ウ)   ボタン:コントローラーに付いているボタンは通常は押している時だけONになる(スイッチが入る)のですが、ユーティリティソフトを使うと色々な信号の出し方をさせることも出来ます。たとえば二度押しや長押しなどで異なる信号を出すといった方法です。コントローラーによっては十字キーが付いているものも有りますが、原理的には押す方向に4つのボタンがあるというものです。

(エ) ハットキー:8方向に視点を動かす時に使うレバーです。原理的には4つのボタンなのですが、斜めにキーを倒すと二つのボタンの同時押しとなり合計で8方向の指示が出来るようになります。ただし、ハットキーとして使えるレバーはコントローラーごとに決まっていて特定のレバーしか利用できません。

(オ) ロータリーエンコーダ:こちらも内部信号的にはボタンの一種で、アナログ軸とは異なり左右に一定程度回すと一回ボタンを押した信号を出すというものです。これによって、つまみを回転させて音量を増減させたり、目盛りを上下させたりするときに使われます。MC値の設定やマップの拡大縮小操作に割り当てると便利です。また、多くの場合、ロータリーエンコーダにはプッシュボタンも内蔵されていてそちらにも機能を割り当てる事ができます。

(カ) フライトシムでは上記の写真のようなマクロキーボードも良く使われます。これは専用のユーティリティを使ってそれぞれのキーにキーボード出力を割り当て、一つのキーで複数のキーの同時押しの出力もできるようになります。フライト中のメッセージチャットを定型登録して使う方も多いようです。近ごろではローターリーエンコーダーが付いたマクロキーボードがお手ごろな値段で販売されるようになっているので導入を検討してみて下さい。

コントローラーの種類

(ジョイスティックコントローラー)

短くジョイスティックと呼ばれることやフライトスティックと言う商品名が付けられる場合もあります。最近のジョイスティックコントローラーであれば問題ないと思いますが、ラダーペダルを一緒に購入するのでなければスティックの捻り軸をラダーに割り当てることができることを確認の上購入下さい。

実は2000年以前には日本でもカジュアルなコンバット系のフライトシムが人気でそれに合わせて国産の廉価なジョイスティックが幾つも販売されていたのですが、現在はMicrosoft Flight Simulator 2020やDCSの用なコアなフライトシムだけが残っている状況でなかなか安価なジョイスティックが見つからなくなってしまいました。

(スロットルコントローラー)

スロットルコントローラーは一般のフライトシミュレーターではエンジンのスロットル操作に使われますが、グライダーの場合はダイブブレーキに割り当てる事が一般的です。スロットルコントローラーにはその他にもスライド式や回転式のアナログ軸もついている事が多く、トリムコントロールやフラップの操作など、実機でも左手で操作するものを割り当てることが多いです。また、ボタンが多く付いているものも多いので、ジョイスティックコントローラーのボタンと合わせてフライト中に必要な様々な機能を割り当てることができます。

(ラダーペダル)

フライトシミュレーター用のラダーペダルは左右の足の踏み込みでラダーを操作するだけでなく、爪先を踏み込む事でトーブレーキを操作できるように設計されているものがほとんどですが、グライダー用途ではラダー操作だけ使っている方がほとんどです。

市販のコントローラー

(ジョイスティック単体)

  • Logitech社Extreme 3D Pro
    以前にはLogicoolブランドの入門用ジョイスティックとして日本でも販売されていたのですが、今では並行輸入品が流通している他、オークションサイトで中古品を見つける事ができます。少しスプリングが固いですが、捻り軸もついているしボタンも多いので安価なものが見つかればまずは安心して使えると思います。
    (市場価格)新品1万円前後、中古3千円〜8千円くらい

Logitech社が日本で製品を販売しようとした際に、既に日本にはロジテックという名前の会社が存在したため日本法人を株式会社ロジクールとしブランド名をLogicoolとして製品を販売するようになりました。そのため、並行輸入品の場合など日本正規流通品と同じ製品がLogitechブランドで販売されていることがあります。

  • PXN-2133 フライト ジョイスティック
    上記のLogitech社のジョイスティックのコピー物と思われるものが幾つか日本でも入手可能です。その代表的なものとして中国メーカーのPXN社は日本にも販売代理店が有ってAmazonでも製品を見つけることができます。他にも幾つか中国のメーカーが類似品を出しているようです。
    (市場価格)6千円〜8千円
  • Thrustmaster社16000M FCS フライトスティック
    このジョイスティックはセンサーに非接触の磁気センサーを使っているので長持ちしそうです。姉妹品でAirbus使用の製品も有りますが通常品の方が安くてよいと思います。なお、この商品はスロットルとラダーペダルがラインナップされていて、スティック+スロットル、スティック+スロットル+ペダルのセットになったものも有るので安く出ている時が有ったら一度にそろえてもよいと思います。
  • Turtle Beach社 フライト ジョイスティック
    この会社は比較的新しい会社で、このスティックはもともとXBOX用に作られたようですがPCにも対応しています。このスティックも非接触センサーを使っています。また、スロットルレバーが左右に付いている他、ジョイスティックの上面に親指で操作できるトリム用のホイールが付いています。私は未だ使った事がないので操作感は判りませんが、これを使えば捻り軸を使ってラダー操作ができるだけでなくダイブとトリムの両方を操作できるのでジョイスティック一つだけでCondorを自由自在に操縦できるのではないかと思います。
  • その他中上級品製造メーカー
    上級品はグリップとベースが別売りになっていて、好みのグリップを組み合わせて購入できるようになっている場合があります。サードパーティが販売するアダプターにより異なる会社のグリップを付ける事ができる場合もあるのでいろいろ調べてみると面白いと思います。また、国内で流通しているものよりも直接各会社のHPで購入して海外から発送してもらうほうが安価な場合が多いので購入を考える場合にはそちらも検討してみて下さい。
    ①VKB:https://www.vkbcontrollers.com
    ②Virpil:https://virpil.com/en/
    ③Winwing:https://winwingsim.com/view/
    ④Thrustmaster:https://www.thrustmaster.com/en-us/universe/flying/

(スロットルコントローラー)

  • Thrustmaster社TWCS Throttle
    このスロットルは他社のスロットルコントローラーとは異なりスライド式なのでグライダーのダイブブレーキの雰囲気が出るように思います。また、ボタン機能がかなり充実しているので様々な機能を割り当てる事ができます。
  • Logicool社Flight Throttle Quadrant
    市販のスロットルコントローラーの中ではこれが一番グライダーの操作感に近いと思います。Condorではダイブブレーキとトリムに加えてフラップもアナログ軸で操作する事が可能です。そこで3本あるレバーに左側からフラップ、ダイブブレーキ、トリムを割り当てると良い感じです。ただし他のスロットルコントローラーに比べてボタンが少ないので、このスロットルコントローラーを使う場合はロータリーエンコーダが付いたマクロキーボードを組み合わせて使うと良いでしょう。

(スティック+スロットルのセット品)

  • PNX社 2119II スロットル&ジョイスティックコントローラー
    ジョイスティックの項で紹介したPNX社のセット品。最近はあまり流通していないようですが安価にスティックとスロットルをまとめて入手する事ができます。以前ボタン設定用の専用ソフトをインストールする時にウイルス警告が出てしまうことが指摘されましたが、その専用ソフトをインストールしなくてもCondorのコントローラーとして認識されます。専用ソフトをインストールしないとモード切替え機能は使えませんが心配な方は専用ソフトをインストールしないで使うと良いです。
    (市場価格:1万円前後)
  • Logicool社 X52 HOTASS

    今ではスペースシミュレーション用として販売されていますが通常のフライトシミュレーターでも問題なく使えます。見た目が宇宙船っぽいということですね。なお製品にはマルチファンクションLCDというのがあるのですが、これはMSFS2020用など専用のソフトがないと動かなくてCondorには対応していません。最近はネット通販では高額な値段が付いているものが多く、最も値段が安いのはLogicool社のHPから直接購入するもののようです。
    (定価:29,150円)

(ラダーペダル)

  • Thrustmaster社 TFRP T.Flight Rudder Pedals
    国内代理店を通して流通している製品で最も安価なものはこの商品のようです。少し左右のペダル間の距離が狭いように思いますがCondorでの利用に特に問題はないようです。なお、この製品は直接PCに繋ぐ事はできなくて、同社のスロットルコントローラー経由で使うか、単独で使う場合は専用のUSBアダプターを使う必要が有りますので購入時に注意して下さい。
    (市場価格:2万円前後)
  • Logicool社 Flight Rudder Pedals
    こちらも正規国内流通品が存在するのですが定価は30,250円。これだけのお金を使うのであれば他社の4〜5万円クラスの金属製のラダーを購入したほうが一生ものとして使えるのではないかと思います。ただ、私はこのラダーをもう10年以上使っていてそれなりに耐久性はあるので悪くはないと思います。
    (定価:30,250円)
  • (製造社不明)SN-1 Rudder Pedals
    他の製品はいずれも足をスライドさせて操作するのですが、これはバーをかかとを付けたまま爪先で踏み込んで操作するので一番グライダーのペダル操作に似ているかもしれません。私はこれをAliExpressで見つけたのですが製造社名は判らなくてアフターサービスは有りませんし、定価もよく判りません。色々な販売社が扱っているので安いなぁと思っても商品ページに移ってみたら実は一部の部品だけの価格だったり、高額の送料が別途かかったりとAliExpress独特の仕組みがあるので注意下さい。ただ、製品自体は全て金属製で耐久性はかなり高そうですし、ダンパー付きの物だと操作感も非常に良く、センサーも非接触式のホールセンサーが使われています。
  • その他中上級品
    ほとんどの機種でオプションでダンパーが付けられます。ダンパーといっても普通のオートバイのダンパーなので別ルートで購入して自分で工夫して取り付ける事もできますが、操作感は確実に向上するのでペダル購入時にはダンパーを追加する事を検討下さい。
    ①Thrustmaster:https://www.thrustmaster.com/en-us/products/tpr-thrustmaster-pendular-rudder/
    ②Virpil:https://virpil-controls.eu/vpc-warbrd-rudder-pedals.html
    ③VKB:https://www.vkbcontrollers.com
    ④TurtleBeach:https://jp.turtlebeach.com/products/velocity-one-rudder?&Title=Default%20Title
    ⑤Winwing:https://winwingsim.com/view/

     ⑤

フォースフィードバック

 通常のコントローラーではスプリングを使ってジョイスティックが真ん中の位置に戻ってくるように作られています。さらに高級品になると強度の異なるスプリングが添付されているものや、何種類かのカムが添付されていてジョイスティックの稼働範囲内でどのように力のかかり具合が変わってくるかを調整する事ができるようになっています。

 一方、ジョイスティックにはもう一つフォースフィードバックというタイプのさらに実際の操縦桿に近い動きをするものがあります。これはスプリングの変わりにモーターを使って操縦桿に力を与えるもので、低速で飛行中は舵が軽く、高速では舵が重くなるように変化し、失速速度に近くなった時には操縦桿が震えてバフェッティングを再現する事ができます。このタイプのコントローラーも1990年代後半にはゲーム機器販売各社からカジュアルユーザー向けに幾つか販売されていましたが、やがて特許関係の問題で各社一斉に製造販売をストップしてしまいました。現在ではヘビーユーザー向けに1000ドル以上の価格帯で何社か新製品を製造販売していますが、未だにMicrosoft社の古いSidewinder Force Feedback 2という製品が中古市場で取引されていて、Condorユーザーを始め多くのフライトシマーがこのジョイスティックを使っているようで、予備品として複数ストックしている人もおられるとか。

 Condorのフライトにおいてもフォースフィードバックは有利に働き、旋回中にスピンの兆候であるバフェッティングを操縦桿から感じる事ができるだけでなく、トリムの動きがより実機に近くなります。スプリング式のジョイスティックではトリムを調節すると、スティックが真上を向いた時、つまりスティックに力をかけなくても良くなった時に希望する速度になるように、Condorの画面上のスティックが前後に動くようになっています。一方、フォースフィードバック式の場合はスティックを前後に動かして速度を調整した後、その位置でスティックに力をかけなくても良くなるようにトリムが働きます。これにより実際のグライダーでの操作と同じ操作をすることができるようになります。

  1. Microsoft社 Sidewinder Force Feedback 2
    既に製造終了から20年以上経っているのに未だにフライトシミュレーター愛好家から高い評価を得ているジョイスティック。ずっと使い続けているユーザーもいるようですし、中古市場に出てくる商品でも全く問題なく動くものも多く愛用者は予備機を中古で買い求めているようです。中古品といってもモーター駆動であることからスプリングのへたりが無い事や、使い方がよく判らなくて購入したものの放置したままになっていた物が多いのではないかと思います。このスティックはグリップを握った状態でないとフォースフィードバックが働かないのですが、中古品サイトに出品した人はそのことを知らないまま動作未確認品として出してしまっているのではないかと思います。ちなみに私はこれまで中古の動作未確認品を5台ほど購入しましたが、そのうち4台はフォースフィードバックに問題はなく、1台だけはモーターから少し異音が有るのですが少し使ってみたところでは操作には特に問題は出てきていません。あくまで自己責任ではありますが3〜5千円程度で中古市場に出ているようであればお買い得と言えるのではないかと思います。
    以下、購入時の注意です。
    ①Microsoft社製品で紛らわしい名前の商品が幾つか出ているので注意して下さい(Sidewinder Precision 2等)。また、古いフォースフィードバック機でUSB接続ではなくゲームポート接続のものが有ります。そちらは今のPCには接続できないので購入しないで下さい。フォースフィードバックのものにはUSBケーブルに加えて電源ケーブルも必要です。商品の写真を見てUSBケーブルの他にもう一本ケーブルがあるかどうか確かめるようにしましょう。なお電源ケーブルは欠品していても汎用のものですので数百円で購入可能です。
    ②この商品には中身は同じながら初期型と後期型の2種類あります。前者は青い箱に入っていて電源ランプは緑色をしていますが、後者は赤い箱に入っていて電源ランプは赤色をしています。中身は同じなので後期型の方が製造年月日が新しくて良いだろうと思うのですが、後期型はグリップ部分がラバーコーティングされていて今では経年変化で加水分解によりベタベタになっています。アルコール等で丁寧にふき取ってからから使って下さい。初期型はラバーコーティングされていないのでベタベタは有りません。
    (初期型)(後期型)
    ③なお、この製品ではグリップの上下に小さな穴が空いていて下側に赤外線ライト、上側にセンサーが配置されてグリップを握った時だけフォースフィードバックが働くようになっています。ただ、これではグライダー操縦は難しいので上側の穴をテープで塞いでおくと常にフォースフィードバックが働くようになります。
    ④PCへの接続にUSB3ポートに接続すると反応しないことがあるようです。その場合はUSB2ポートに接続して下さい。私の経験でも反応するポートと反応しないポートが有りました。
    ⑤フライトシムが好きな人はジョイスティックを股の下に置いて使うことがあるのですが、この製品でも改造してスティックを伸ばして使っている人がいます。ただ、スティックが長くなるとテコの原理で応力が弱くなるので、内部回路を改造してフォースフィードバックを強くすると良いです。興味のある方は以下のサイトを参考にチャレンジしてみて下さい。
    https://forum.dcs.world/topic/128307-my-ms-ffb2-extension-project
    MS Sidewinder FF2 hacking
  2. 過去のその他の廉価版ジョイスティック
    以下、もし中古市場で破格の値段が出ていたら検討しても良いかもしれませんが、最近ではこれらの製品についての書き込みはほとんど見当たらなくてうまく使えるのかどうか不明です。あくまで自己責任でどうぞ。
    ①Logitech Wingman Force 3D
    ②Logitech Flight System G940(スティック/スロットル/ラダーの3点セット。フォースフィードバックなのはスティックだけだと思われます。)
    ③Thrustmaster Force Feedback Joystick
     ②
  3. 現在製造しているフォースフィードバックジョイスティック
    本格的にCondorでフォースフィードバックを使いたい人はこちらをどうぞ。
    いずれもグリップと組み合わせると10万円超になりますが格段に操縦しやすいものになると思います。

①VPForce Rhino FFB Base:https://vpforcecontrols.com
ベースのみ。Virpilグリップと互換性あり。別売でVKB, Winwingグリップ用のアダプターあり。本体価格800€。予約後出荷までやく6ヶ月待ち。CondorではVPForce configurator softwareを使ってスティックの強度とバフェッティング等のエフェクト効果の強さを調整可能。

②Brunner社 CLS-E MK II Joystick TM Hotas:
ベースのみ。本体価格1,429ドル。A320グリップ付きは2,399ドル、戦闘機タイプのグリップは調査時にはOut of stock。その他、Thrustmaster HOTAS、Virpilグリップと互換性ありとの記載あり。

③MOZA社 AB9 FFB Base:https://mozaracing.com/flight/moza-ab9-base
ベースのみ549ドル、出荷まで4〜6週間まちとのこと。別売り169ドルのグリップあり。捻り軸を追加する場合は79ドル追加。レース車用のフォースフィードバックホイールベースを作っていた会社。グリップまで加えると今購入できるもので最も安価か?

④FFBeast:https://ffbeast.github.io/
HPによるとCondor2に対応と書かれています。基本セットの価格は899€+送料となっていますが、おそらくベースユニットのみと思われ電源ユニットやスティックの延長軸などのオプションを入れると合計で価格がどうなるかは注文してみないとよく判らないです。図面だけ買って自作も可能なようなので工作機器が揃っている方はお安く作る事ができるかもしれません。

1. Condorの購入

(ア) 販売中のCondorの構成

① Condorは2024.6.20現在ではVersion2のものがソフトウェア本体(各グライダークラス1機の無料機体付き)に加えて有料のオプション機体が以下のCondor開発者サイトで販売されています。全て英語で表記されていますが購入に関しては難しい英語ではありませんので購入を進めて下さい。

https://www.condorsoaring.com/edd-store/
② 価格は本体59.99ユーロ、本体に加えて販売中のオプション機体を全て付けたPro版が299.99ユーロ、オプション機体は機体ごとに購入する事も出来て10.99〜19.99ユーロになっています。まずは本体のみ購入し、オンラインレースに参加する段階で好みのオプション機体をクラス別に一機ずつ追加購入して行くのが良いでしょう。
③ なお、購入時には同社のサイトでアカウントを作る必要がありますが、それにより後でインストールプログラムの再ダウンロードをしたりライセンスキーを再確認する事が出来るようになっています。
④ 支払いは各社クレジットカード(VISA, Master, Amex, Discover)の他PayPalでの支払いも可能です。
⑤ Condorは上記の他にも以下のサイトから購入可能ですが、いずれも英語サイトなので特に支障がなければ①のサイトからの購入でよいと思います。
https://www.condorworld.eu/index.php?p=2
https://www.cumulus-soaring.com/store/condor2-software-license

2. Condorのインストール

(ア) Condorを購入したらメールでダウンロードリンクとライセンスキーが送られてきます。リンクをクリックしてインストールプログラムをダウンロードしたのち、プログラムをダブルクリックしてインストールを開始して下さい。
(イ) ハードディスク/SSDの容量に問題が無ければインストール先はデフォルトの設定でそのままインストールしてください。デフォルトではC:\Condor2\にインストールされます。
(ウ) デスクトップに保存された起動用のショートカットをダブルクリックしてCondorを立ち上げて下さい。
3. Condorのアクティベーション
(ア) Activationをクリックして開いたウィンドウにメールで連絡あったライセンスキーを入力してACTIVATEをクリックして下さい。この時、PCがインターネットに繋がっている必要があります。
(イ) メニュー画面上の各メニューボタンが押せるようになったら認証が完了です。Condorを使うための各種設定に進んで下さい。

4. オプション機体のアクティベーション

(ア) Condor購入時など、オプション機体を購入した時は、まずFREE FLIGHTを開いてHANGARタブから購入した機体を選んで下さい。購入した機体が選択できない場合は一旦Plane classをAllに変更します。

(イ) 次にActivateをクリックして、出てきたウィンドウにメールで送られてきたライセンスキーを入力したらACTIVATEをクリックして認証を行います。
(ウ) 機体ウィンドウのグレー表示がなくなったらその機体を使ってフライトができます。

5. インストール時の注意点

(ア) Condorではシーナリーを次々とインストールしているとすぐにHDD/SSDが一杯になってしまうので、PCにドライブが複数ある場合はCドライブではなく別のドライブにインストールする事も検討して下さい。
(イ) Condorやオプション機体のライセンスキーは購入時に作ったアカウントでストアページにログインすると後になっても調べる事ができますが念のため控えを取っておきましょう。また、Condorのインストールプログラムも同じくストアページでログインするとダウンロードできますが、時々不具合で購入履歴から消えている時があるので念のためどこかに保存しておく事をお奨めします。
(ウ) Condorのライセンスキーを使って複数のPCにインストールする事は可能ですが、オンラインレースにそれらのPCが同時に接続した場合はひどい沈下が始まってフライトを続ける事ができなくなります。
(エ) Condorのオプション機体のライセンスキーは始めてアクティベートした時にCondor本体のライセンスキーと紐付けが行われるので、後で他の人に譲渡する事はできません。
(オ) 新しいPCにCondorを移行する場合は、古いPCからCondorのディレクトリだけをそのままコピーしたのでは動きません。改めてインストールプログラムを使ってインストールした後、再度アクティベートをして下さい。各種設定内容についてはc:\users\(username)\Documents\Condorのディレクトリを新しいPCにコピーすると引続き使う事ができます。また、各シーナリーもディレクトリーをそのままコピーする事で使えるようになりますが、condorworld.euで販売されている有料のシーナリーはもう一度インストールプログラムを使ってインストールする必要があります。
(カ) Condorのライセンスキーを削除して新しいライセンスキーを入力する時は以下の操作をして下さい。
① Windowsのコマンドプロンプトを立ち上げます。(Windowsキー、C,M,Dと順番にタイプすると見つかります。)
② c:\Condor2\Condor.exe -registerと入力しReturnキーを押して実行します。必要に応じてc:\Condor2の部分をインストールしたディレクトリ名に書き換えて下さい。
③ ②を実行するとCondorがアクティベートされていない状態で立ち上がるので新しいライセンスキーを使ってアクティベート操作を行います。
④ 一旦Condorを終了し、Windowsを再起動して下さい。
新しいライセンスキーを入力後Windowsの再起動をしないと登録が完了しないので、オプション機体のライセンスキーを登録する前に必ず再起動をして下さい。
⑤ Windowsが再起動したら新しいライセンスキーの登録は終了です。

Condorインストール後に行う各種設定

Pilot設定

初めてCondorを立ち上げた時にPilot設定の画面が開くので入力を進めます。Condorでは日本語入力はできませんので全て半角英数字のみとなります。

Condorの醍醐味はオンラインで世界中のパイロットとタスクを競う事ですので将来的にオンラインに入って行った時にも使えるような設定をしておきましょう。

Condor Pilotのほとんどは実名で登録しているようですが、あくまで任意ですのでお好みでどうぞ。Registration Numberは実機を所有している方はその機体登録番号を設定している方が多いようです。

なお、Condorの競技会ではCompetition Number (CN)が識別記号となるのでできれば他の方と重ならない記号を設定しておきましょう。それにはCondor界のデファクトスタンダードになっているCondor Clubにアカウントを作成しておくと他のパイロットとの重複を防ぐ事ができます。その他にもシーナリーのダウンロードやフライト解析機能もあるのでCondor Clubで無料アカウントを作成する事をお奨めします。

このPilot設定は後で変更もできますが、オンラインフライトを始める時には登録内容を固定化する事をお奨めします。

Condor基本設定(SETUP画面)

GRAPHICS(画質設定)

上段のVideo optionsではハードウェアにかかわる設定ができます。まず、Screen resolutionを自分の使っているモニターの画素数に合わせて設定します。MSAAは画面のぎざぎざを滑らかにする効果がありますが、ハードウェア的に負担をかけるのでグラフィック性能が高くない場合はDisabledあるいは少し低い設定にするとよいです。Vertical syncは画面のリフレッシュレート以上の描画をしないようにしてグラフィックに負担をかけないようにする機能です。左側の枠内では通常はFullscreen emulationを選択してください。

VRを使う時はSetup VRで設定をします。詳細は別途。

Setup monitorsは複数画面を使ってCondorを使う時の設定です。

下段のGraphics optionsではCondor内での画質設定ができます。調整方法について別途まとめましたのでそちらを参照下さい。

SOUND(音声設定)

特に変更する必要はありませんが、オーディオバリオの音がうるさく感じる人はvario volumeを少し下げてみて下さい。

 

 

INPUT(コントローラー設定)

Non-Linearity/Ratioはお好みでどうぞ。通常はデフォルトのままで問題ありません。

Stick trim where availableはチェックマークを外して下さい。実機でStick trimが装備されている機体はCondorでもStick trimが使えるのですが、Force Feedbackでないジョイスティックではトリムの挙動がおかしくなるので使わないほうが良いです。

Stick centers with hand offはチェックマークが入っていると、コックピット右側にギアレバーなどがあるとそれらを操作する際にスティックから右手を放す時にスティックが中立位置に戻ってしまうというもの。操作をする前にちゃんとトリムを合わせておかないとピッチが大きく変化してしまうので注意下さい。実機ではそんな場合にはスティックを左手に持ち替えるからかえって不自然だと思う方はチェックマークを外しましょう。

OptionsのAssign Controlsをクリックするとジョイスティックやキーボードの設定ができます。別紙の「コントローラー設定上の注意」を参照のうえ設定下さい。

背景が赤の欄にはアナログ軸、紫にはハットキー、黄色にはマウス、緑にはキーボードのキーまたはコントローラーのボタンが設定できます。

設定したい項目のButton/Axis欄をダブルクリックした後、設定したいアナログ軸を動かしたりボタンを押して設定します(設定の削除はDeleteキー)。

Force feedback:Force feedbackを使う場合にチェックマークを入れます。Force feedback機能の無いジョイスティックを使っている場合は何も効果がありません。

Mousse look:マウスを使って視点移動をします。マウスを使って操縦桿を操作する場合はこのチェックを外すか、次のLeft button for mouselookにチェックマークを入れます。

Left button for mouselook:左ボタンを押しながらマウスを使うと視点移動をすることができます。

Stick force simulationとPedals force simulationは舵を動かした時に舵の効きの遅れを調整して実際のフライトらしくするものです。通常は動かす必要は有りませんが、実機で飛んでいる人で舵の効きに違和感を感じる方はスライダーを調整してください。なお、Force feedbackタイプのジョイスティックを使っている場合はStick force simulationのスライダーを左一杯に設定します。

NETWORK(ネットワーク設定)

オンラインレース中に他機のアイコンを表示する時の設定です。Colorで色の変更ができます。デフォルトではCNと機体名が表示されますが、Include plane typeのチェックマークを外すとCNのみ表示されるようになります。

 

 

OPTIONS(その他設定)

Units:表示単位をMetric/Imperial/Australianから選択する事ができます。

Metric: km/h, m, km
Imperial: kts, ft, nm
Australian: kts, ft, km

Altimeter setting:QFE/AGL(スタート時の滑空場の地表面からの高度)とQNH/MSL(海抜高度)から選択する事ができます。操縦練習をする場合はQFE/AGLにすると良いでしょう。一方、レースに参加する場合はスタート/ゴール高度がMSLで設定される事がほとんどであり、コース上の地形を確認する際には海抜高度を調べることになるのでQNH/MSLに設定してフライトをすることが一般的です。

Vario time constant/EVario time constant/Averager time constant:特に調整する必要は有りませんがお好みでどうぞ。

Language:残念ながらCondorは日本語に対応していません。フライト中のチャットも英数字のみです。Condorを使う時にはトラブルを未然に防ぐためWindowsの文字入力モードを英文字にしてから使って下さい。

(出典:How to improve your FOV on Assetto Corsa Competizione) https://trinacriasimracing.wordpress.com/how-to-improve-your-fov-on-assetto-corsa-competizione/

Default FOV:FOVとはField of Viewの略で、モニター画面に表示する視野角を調整できます。自分の目の位置からモニターが見える角度をFOVに設定すると実際に見える画像と同じ大きさで見る事ができますが、モニター画面が小さいと見える範囲が小さくなりフライトが難しくなります。不自然さを極端に感じない程度に視野角を大きくするようスライダーを調整してください。以下の図のDistorted FOVがCondorで設定する視野角となります。不自然さを解消するためにはPCを大画面TVに接続してCondorを使う事も検討下さい。

Auto view panning/View smoothing:テンキーやハットスイッチで視点を移動する際の滑らかさを調整します。ヘッドトラッキングを使っている時に視点移動に遅れを感じる場合はこれらのスライダーを左に動かして遅れが出ないように調整して下さい。

Vertical view center:コックピット内のパイロットの視点の位置を上下する事ができます。機体によっては下を向かないと計器が見えないものがありますがスライダーを左に動かして視点の位置を下げてやると見やすくなります。なお、この機能はヘッドトラッキングを使っている時には働かないなので、不便を感じる場合はヘッドトラッキング側で調整をするか、ヘッドトラッキングの視点リセットをする際に少し頭を上げた状態でリセットしておくと着座時に計器が見やすくなります。

Screenshots type:デフォルトでは保存形式がBMPになっていますが、JPGに変更すると容量が小さなファイルで保存できます。

NMEA output:機体のGPSデータの出力に関する設定です。外部フライトコンピューターを使用する時にチェックマークを入れて出力ポートを設定します。

Smoke options:翼端から出すスモークに関する設定です。普段は使いませんがお好みでどうぞ。

(以上)

Condorの画質設定方法

Condorが発売された当初はPCにグラフィックボードが付いていないとフライトができないといわれていましたが、最近ではCPUに統合されたグラフィック機能の性能が上がってきているのでそれなりにCondorを仕えるようになってきました。

さらにPCにNVIDIAとかRADEONと記載されたグラフィックボードが搭載されていれば、ほぼ最高画質でのフライトが可能になっています(1920x1080のFull HDの場合)。

ただし4K表示やVRを使う場合はそれなりの性能のグラフィックボードがPCに搭載されている必要があるので、VRの最低要件などを参照下さい。

以下は最近のPCを使った時のGRAPHICSの設定の手順です。

  • まずSETUPをクリックしてGRAPHICSを開きます。
  • Vertical syncにチェックマークを入れて、Graphics optionsの各項目を全て最高にしたのち、MSAAの値を徐々に上げながらCondorのフライト中に描画速度(Flame per second:FPS)が60程度でるように調整します。FPSはフライト中にShiftキー+Dキーで画面左上に描画速度が表示されるので分かります。この数値が60近く出ていれば問題ないのですが、積雲が多く出てくる場合や、オンラインで多くの機体と飛ぶ場合、シーナリーによっては3Dオブジェクトが多く含まれている場合や水面表示を多用している場合などFPSが低くなる場合がありますので時々FPS表示をさせて画質調整をしてみて下さい。
  • 上記でMSAAをDisabledにしても描画速度が遅く、画面がカクカクしたものになる場合はGraphics optionsの幾つかの項目を調整します。
  • まず、Canopy reflectionsはフライトには大きな影響を与えないのでReducedまたはNoneに下げます。次にVisible distance/Trees density/Objects level of detail/Textures qualityの項目を全て中間に設定してフライト中のFPSを調べます。この時点でFPSが45〜60あれば、幾つかの項目を少しずつ上げて様子を見て下さい。Visible distanceは奥行き感が広がるのでできるだけ高いほうが良いです。後は好みでというところですが、Trees densityはグラフィック処理に最も大きな影響を与えるので一番最後に調整します。
  • 上記で調整できなかった場合は一度全ての項目を最低限に設定してから同じように各項目の設定を行って下さい。CondorのフライトにはFPSが30程度を確保できない場合は残念ながらPCのグラフィック能力はCondorに適していないということですので、グラフィックボードの追加または更新、新たなCondor用PCの購入を検討下さい。

(参考)

Visible distance:表示可能距離。これが低いと遠くまで景色が途中で途切れた感じで遠景が真っ白になります。

Trees density:樹木の表示密度。シーナリーによって樹木の配置量が異なるのでグラフィック能力への影響もシーナリー毎に異なることに注意して下さい。

Terrain mesh quality:地形メッシュの品質。Condorの取説によると通常これは最大(Super fine)で良いがPCのグラフィック能力が低い場合は設定を下げるとあります。

Terrain mesh fadeout:視点からの距離によって地形メッシュの品質を落としていく、その落とし具合。Condorの取説によると通常これは最大(Low (best))で良いがPCのグラフィック能力が低い場合は設定を下げるとあります。

Objects level of detail:機体などのオブジェクトを距離に応じて画質を落とす程度を変更します。

Canopy reflections:キャノピー内側への反射画像の表示方法を選択します。

視点移動について

直線滑空や通常旋回は進行方向をまっすぐ見て飛んで行けば良いのですが、場周飛行やサーマリングの練習が始まると周囲を良く見て自機の位置を把握することが必要です。周囲の積雲の様子を見てどこにサーマルがあるのかとか、他機はどこで回っているのか見なくてはいけないので、パソコンの限られた画面でどうやって回りを見渡すか考えなくてはいけません。以下、その方法について説明します。

このような専用キーボードも販売されていますが、外付けテンキーをこのようにCondorに設定したり、小型のマクロキーボードを使うのも良いでしょう。 https://www.gliderbooks.com/#!/Keypad-for-use-with-Condor/p/129741675/category=33330283)

1. 出来るだけ大きな画面で見る:最近の家庭用テレビはHDMIケーブルで簡単にPCに繋ぐことができるので大きな画面で見ると現実の見え方に近くなるので空を意識しやすくなります。また、Setup→OptionsでDefault FOV(Field of View)を変更する事が出来るので、大きい画面を使う場合はより広い視野角を使っても違和感を少なく感じます。

2. 方向キーを使って上下左右を見渡す:キーボードではテンキーの4,6,8,2を押すと左右上下に視点が動きます。戻る時は視点リセットの5を押すと正面を向きます。また、View Snap Left/Rightという機能がテンキーの7,9に割り当てられていて、キーを押すと押している間だけ左/右の翼端方向を向き、指を放すと視点は正面に戻ります。旋回方向のクリアー確認など方向キーよりもこちらのキーの方が使いやすい場面も多いと思います。
なお、視点が移動するときの速度や滑らかさの調節はSetup→OptionsのMiscellaneousに幾つか項目があるので自分の使いやすいように調整して使って下さい。

3. ジョイスティックのハットスイッチを使う:テンキーを使った動きとは異なり、レバーを一回押すごとに上下左右に約45°方向が変わります。ただ、ハットスイッチには正面を向くボタンがないので、View reset機能をジョイスティックのトリガーキーに設定しておくと使いやすくなるでしょう。また、2で説明したView Snap機能をジョイスティックの適当なボタンに割り当てておくと使いやすいかもしれません。

4. 方向キー、ハットスイッチを使う時の裏技:Panel(計器盤)Zoom(Yキー、離すと正面に戻る)、Zoom In/Out (+/-キー、倍率を戻す時はview resetを押す)は小さな画面を使っている時に遠くの様子を見るのに便利です。直接キーボードを使うことでも良いですし、ジョイスティックのボタンに設定することでもよいので使ってみて下さい。

5. ヘッドトラッキングを使う:2や3は手軽にできますがボタンを何回も押して方向を変えるのでどうしても一方向のみの動きになったりカクカクした動きになってしまいます。さらにスムーズな視点移動をしたい人はヘッドトラッキングを使いましょう。これは頭の僅かな動きを検知してその動きを増幅して画面を移動します。働きについてはこちらの動画を参照下さい。慣れるまでは違和感が大きいですが慣れてしまえばスムーズな視点移動ができ場周の第三旋回のタイミングを見る時など頻繁に後ろを振り返ることも苦になりません。以前は専用機器の高価なTrackIRを使うことが主流でしたが、今では色々な方式が出てきているので別途用意してある説明を読んで自分の使いやすいものを探して使って下さい。

6. VRを利用する:上記幾つか手法を紹介しましたが、やはりフライトシミュレーターにはVRを使うことが最も適しているといえます。VRならモニターでは表現できない奥行き感も感じられ、積雲や地形を見る時の距離感が掴みやすくなります。市販のVRでPCVRと謳っているものであれば大体はCondorで使えますが、VRにも幾つかの方式があるので注意が必要です。200°と視野角の広いVR機器は概してCondorで使うための設定が難しいので、これからCondor用に新しくVRを購入したいと思っている方はMeta社のQuest2か3を購入することをお奨めします。

(以上)