Condorのバリオについて解説を作り...
 
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Condorのバリオについて解説を作りました。

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Naoki_NT3
(@naoki_nt3)
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 先日のJP Saturday Flightを飛びながら話をしていて、新しいバリオの見方がよく判らないという話が有りましたので解説を作りました。Condorの機体には色々な種類のバリオが搭載されていて、さらにCondor3のスタンダード版を使っている人とXC版を使っている人で同じ機体を使ってもバリオの表示が異なっています。実機のグライダーのことがよく分かっている人にはどうと言うことはないのかもしれませんが、Condorのマニュアルではバリオのことについてはあまり記載がないのでCondorで始めてバリオに接する人には判り難いのではないかと思います。以下、PDF版も作成しましたので皆さんの参考になりましたら幸いです。なお、文中に誤りなどありましたらご指摘下さい。

 Naoki_NT3

 

 PDF版ダウンロードリンク

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Condorのバリオ
 
1. Condorに搭載されているバリオ計器
 
 
(ア) Vario:シンプルな気圧式バリオ(Pneumatic vario)。感度はSETUP-OPTIONSのVario time constantで調整できる。デフォルトは1.0秒。
 
 
(イ) E-Vario:スティックサーマルなど運動エネルギーと位置エネルギーの関係を補正したバリオ(Total Energy Compensated Vario)。Climb/Cruise切換でクルーズ時にはSpeed to Fly表示ができる。
 
 
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(ウ) LXNav V8/S10バリオ:使っているCondorのバージョンがStandard版の場合はV8/S10はTotal Energy Compensated varioとして働き、XC版の場合はHawk varioとして働く。
 V8は3ボタンで操作するタイプ、S10は3ボタンと二つのつまみで操作するタイプのバリオであるが、Condorの場合はボタンやつまみ操作はシミュレートされておらず実質的に同じものとして扱われている。
 計器盤にこのバリオが一台搭載されている場合はV8が搭載されてバリオ画面を表示し、2台搭載されている場合はS10とV8が搭載されてS10はバリオ画面、V8は風向風速画面を表示している。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
2. バリオ表示値の違い
 
(ア) Pneumatic vario値:大気圧の変化を測りグライダーの上下方向の移動変化量を示す。飛行中は大気の動きとグライダーの運動エネルギーによるものの合計となるので、これだけでサーマルの強さを示すとは限らないことに注意が必要。
(イ) Total Energy Compensated Vario値:バリオ機器が検知する大気の昇降値からグライダーの運動エネルギーの変化から発生する昇降値を減じて、上昇風(下降風)によるグライダーの昇降値を計算したもの。これによりパイロットのスティック操作による昇降分を差し引くことが出来るが、その他にもガスト等による影響があることに注意。
 
(ウ) Netto vario値:Compensated vario値からさらにPolarカーブから導き出されるグライダー自身の沈下速度を加算して、大気そのものの昇降値を計算したもの。
 
(エ) Hawk vario値:Compensated vario値にさらにグライダーを取り巻くガスト成分等も計算して真の大気の昇降値(サーマル強度)を算出しようとしたもの。Compensated varioではグライダーに水平方向のガストが吹いた場合は偽の昇降値が発生するのでパイロットはそれをサーマルと勘違いすることが有るが、Hawk varioではGPSデータを加えて複雑なアルゴリズムを使いそうした問題を除去しようとしている。
 
 
3. Condorグライダーに搭載されたVario計器の見方
 
(ア) E-Vario:

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 Climb/Cruiseモードの切換はデフォルトでRCtrlキー。画面上にV(Climb mode)またはS(Cruise mode)と表示され、modeを切り替えることでそれに合わせてオーディオも切り替わる。

 
Climbモード
 赤の指針がTotal Energy Compensated Vario(総エネルギー補償式バリオメーター)としての表示を行う。
 画面中央の数値は上段から高度/平均上昇率/MC値。
 バリオメーターの感度はSETUP-OPTIONSのEVario time constantで設定し、平均上昇率を計算する時定数はSETUP-OPTIONSのAverager time constantで設定する。デフォルトは1.5秒、20秒。
 画面右側シェブロン表示はCruise mode参照。
 
 
 
 
Cruiseモード

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・赤の指針と右側のシェブロン模様がMC値で設定したクルーズ速度より早いか遅いかを示す。速度がMC速度より速い場合は+側に、遅い場合はー側に振れる。
 
・画面中央の数値は上段から高度/Netto vario値/MC値。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
(イ) S10/V8 vario:
 
Condor Standard版

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 S10/V8バリオは通常のTotal Energy Compensated Varioとして機能する。HAWK systemとしては機能しない。AS33Meの様に計器盤に2台装備されている場合V8の計器上の風の表示はフライトコンピューターで計算される風向風速のみであり、HAWK systemで計算されるグライダーに吹く風は表示されない。
 
①Climbモード(回転マーク) 
 橙色の指針:Total Energy Compensated Vario値。(SETUP-OPTIONSで設定したEVario time constantで感度設定)
 
 緑T字:現在のサーマルの旋回を始めてからの平均上昇率。Condor PDAのTAveと同じ値。
 
 青三角:MC値
 赤のダイヤモンド:現在の平均上昇率(Compensated)。画面上段に表示されたAvg.varioと同じ値。(平均上昇率を計算する時定数はSETUP-OPTIONSのAverager time constantで設定する。
 黄色の弧:Varioの最大/最小値を示す。表示間隔はAverager time constantで設定した時間。
 
 画面中央の表示

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(上段)Average vario
(中段)Netto vario
(下段)Altitude
 
 画面右端の表示:MC速度表示。速度テープまたはシェブロン表示を選択出来る(SETUP-OPTIONS)。シェブロン表示の場合はS10/V8のマニュアルによると一目盛10KPH/KTの速度差があることを示す模様。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 Cruiseモード(斜め矢印マーク)

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 橙色の指針:MC速度から現在の飛行速度がどのくらい離れているか示す
 緑T字:直近のサーマルの平均上昇率
 青三角:MC値
 赤のダイヤモンド:Climeモードと同じく平均上昇率を示している
 画面中央の表示(Climbモードと同じ)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
Condor XC版

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 S10/V8バリオはHawk varioとして機能する。バリオに水色のHawk vario指針が追加され、風向風速画面には平均の風向に加えて現時点の風向も表示される。
 
 Climbモード(回転マーク)
 橙色の指針: Total Energy Compensated Vario値。(SETUP-OPTIONSで設定したEVario time constantで感度設定)
 水色の指針:HAWK vario値
 緑T字:現在のサーマルの旋回を始めてからの平均上昇率。Condor PDAのTAveと同じ値。
 青三角:MC値
 赤のダイヤモンド:現在の平均上昇率。画面上段に表示されたAvg.varioと同じ値。(平均上昇率を計算する時定数はSETUP-OPTIONSのAverager time constantで設定する。
 黄色の弧:Varioの最大/最小値を示す。表示間隔はAverager time constantで設定した時間。
 
 画面中央の表示
(上段)Average vario
(中段)Netto vario
(下段)Altitude
 
 画面右端の表示:MC速度表示。速度テープまたはシェブロン表示を選択出来る(SETUP-OPTIONS)。シェブロン表示の場合はS10/V8のマニュアルによると一目盛10KPH/KTの速度差があることを示す模様。
 
 Cruiseモード(斜め矢印マーク)

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 橙色の指針:MC速度から現在の飛行速度がどのくらい離れているか示す
 
 水色の指針:HAWK vario値
 
 緑T字:直近のサーマルの平均上昇率
 
 青三角:MC値
 
 赤のダイヤモンド:(Climeモードと同じく平均上昇率を示している 
 
 画面中央の表示(Climbモードと同じ)

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 風向風速表示

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 濃い青色矢印:今の瞬間にグライダーに吹いている風の方向
 薄い青色矢印:グライダーに吹いている風の平均方向
 
 
 
 
 
3. HAWK vario解説ビデオ
英語が苦手な方はYoutubeの字幕・翻訳機能を使ってご覧ください。各種バリオの説明とHAWKバリオの仕組みと使い方についての解説です。
 
 
 
 
 
4. Condor機体の計器配置カスタマイズ
(ア) Clubクラスの機体など発売年の古い機体ではEvarioしか搭載されていない場合が有りますが、Condor_XC版を使っている人なら計器盤を入れ替えることでHAWKバリオを使うことが出来るようになります。
 
 
(イ) 実はCondorの機体の計器はユーザー側で別の計器に入れ替えたり、配置を変えたりと色々とカスタマイズが可能です。ただ、これにはなかなか手間ひまがかかるので計器盤の変更を試してみたい人はCondor ClubのGoodiesを使ってお好みの計器配置を探しましょう。
自作したいと言う人は機体名.gauというファイルをテキストエディタで開いて改造に取り組んでみてください。
 
 
(ウ) Condor Clubからカスタマイズされた計器版をインストールする

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準備 
 
1. Condor Clubのアカウント作成(リンク、無料アカウントの場合は月3個までのGoodiesダウンロード制限有り)
 
 
2. Condor Updaterのインストール(リンク)、アカウントキーの入力
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
Condor Update

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1. Goodies画面を開きLook for new goodiesをクリック
 
 
2. Condor version:3, Family: Cockpit, Glider: (任意)でFindで検索
 
3. 気に入ったものをAdd to basketしてインストールする。

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4. 探し方としてはModern~とタイトルに付いているものを見ると大体S10/V8バリオを搭載している。
5. Condorのアップデートを掛けた場合に計器盤がデフォルトに戻るので、計器盤データ(機体名.gau)のバックアップをとっておくか、再度Condor Updaterでインストールすること。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
5. 補足
(ア) SETUP-OPTIONSでの時乗数(Time constant)の設定
 
デフォルト値は以下の通り
 Vario time constant:1.0s
 EVario time constant:1.5s
 Averager time constant:20s
 
Condor3発売当初に本家Forumでv2に比べてバリオの反応がピーキーだとの投稿が有り、Vario time constantとEvario time constantを1秒ずつ延ばすとv2の様な感度になるとのこと。
 
XCSoarではAveragertime constantは30秒固定になっています。ご参考まで。
 
 
以上
 

 


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投稿済 : 15/11/2025 2:06 pm
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